【意思③】意思は、習慣からつくられる。

「意思が強い人になりたい。」

そんな言葉をよく聞きます。

一般的には、意思とは「諦めない力」や「継続する力」だと考えられています。

でも、私は少し違う考えを持っています。

私は、意思は突然生まれるものではなく、日々の行動や習慣によって少しずつつくられていくものだと思っています。

例えば、「タバコをやめたい」と思っている人がいるとします。

本人には、間違いなく「やめたい」という意思があります。

でも、なかなかやめられない。

なぜでしょうか。

それは、長い間「タバコを吸う」という行動を繰り返してきたからです。

朝起きたら吸う。

食事が終わったら吸う。

仕事の休憩で吸う。

そうやって繰り返しているうちに、「吸う」という行動が生活の一部になっていきます。

頭では「やめたい」と思っていても、日常の行動は「吸う」方向に向かってしまう。

つまり、意思だけでは、習慣に勝てないことがあります。

逆に、こんなこともあります。

「明日から毎日5時に起きて、毎日10キロ走って、資格の勉強を2時間する。」

突然そう決める。

その瞬間は、本当に強い意思を持っているかもしれません。

でも、これまで何もしていなかった人が、いきなり生活を大きく変えようとすると、なかなか続きません。

意思が弱いからでしょうか。

私は、そうではないと思っています。

その意思を支える習慣が、まだできていないだけです。

例えば、毎朝10分早く起きる。

毎日5分だけ本を読む。

一日一回だけ運動する。

人から頼まれたことを、まず一つ片付ける。

そんな小さな行動を繰り返していく。

すると、その行動が少しずつ当たり前になっていきます。

そして、当たり前になった行動が、次の行動を生み出します。

私は、意思というものは、そうやって少しずつ形成されていくものだと思っています。

だから、

「意思を強くしよう」

と考えるより、

「意思を支える小さな行動を、習慣にしよう」

と考えた方がいい。

私自身も、これまで仕事の中で、最初から強い意思を持っていたわけではありません。

頼まれた仕事をまずやってみる。

分からなければ調べる。

必要なら勉強する。

一度やったことを次は早くできるようにする。

そういう小さな行動を繰り返してきました。

振り返ってみると、その積み重ねが「自分はやれる」という感覚をつくり、次の行動につながっていたのだと思います。

そして、ここで一つ面白いことがあります。

習慣は、意思をつくるだけではありません。

今までの習慣が、今の意思を邪魔することもあります。

だから何かを変えたいと思った時には、

「自分は意思が弱いんだ。」

と考える前に、

「今の自分は、どんな習慣によって動かされているんだろう?」

と考えてみる。

その習慣を一つだけ変えてみる。

いきなり人生を変える必要はありません。

今日、5分早く起きる。

今日、10分だけ勉強する。

今日、一つだけ先延ばししていたことを片付ける。

小さな行動を繰り返す。

その小さな行動が、やがて習慣になる。

そして、その習慣が、次の意思をつくっていく。

意思は、最初から強くなくていい。

毎日の小さな行動の中で、少しずつ強くなっていけばいい。

おすすめの行動

「変えたいけれど、なかなか変えられないこと」を一つ選んでみてください。

そして、それを変えるための行動を、できるだけ小さくしてください。

「毎日1時間勉強する」ではなく、「今日は5分だけ本を開く」。

「運動を習慣にする」ではなく、「今日は10回だけスクワットする」。

大切なのは、頑張ることではなく、続けられる大きさにすることです。

今日の一歩

「変えたい」と思っていることのために、今日できる一番小さな行動を一つだけやってみる。

意思を変えようとするのではなく、まず行動を変えてみる。

その小さな行動が、いつか自分の意思をつくっていくかもしれません。