【視点④】日本人、ラッキー。

「日本人に生まれてよかったな。」

そう思うようになったのは、日本にいる時ではありませんでした。

海外でビジネスをするようになってからです。

10年以上前、東南アジアを何か国か訪れたことがあります。実際にビジネスを行ったのはベトナムでしたが。

日本にいる時は、自分が日本人であることなんて、ほとんど意識したことがありませんでした。

日本人として生まれ、日本語を話し、日本で生活する。

それが、当たり前だったからです。

ところが、海外に行ってみると、少し違いました。

「日本人です」と伝えると、好意的に接してくれる人が多い。

中には、日本人であることに、少し敬意を持って接してくれているように感じる人もいました。

そこで初めて、

「日本人って、海外からはこんなふうに見られているんだ。」

と思いました。

そして、ふと考えました。

自分は、日本人として生まれようと思って生まれてきたわけではありません。

生まれる国も、親も、時代も、自分では選べません。

さらに考えてみれば、今の自分が存在していること自体が、ものすごい偶然の積み重ねです。

父と母が出会った。

その二人にも、それぞれの親がいる。

その親にも、それぞれの親がいる。

そうやって何世代も、何千年も何万年も遡っていけば、無数の人たちの出会いがつながって、今の自分がいます。

その途中で、誰か一人の人生が少し違っていたら。

誰かが別の人と出会っていたら。

誰かが別の場所に行っていたら。

今の自分は存在していなかったかもしれません。

そして、そんな無数の偶然の先で、自分は日本に生まれました。

海外に出て、外から日本を見る。

そして、自分が日本人として生まれたことまで考えてみる。

そうすると、

「俺、日本人に生まれてラッキーだったな。」

と思うようになりました。

でも、面白いのは、日本に住んでいるだけでは、そんなことを考えなかったことです。

海外に出て、日本を外から見た。

たったそれだけで、日本人であることの見え方が変わりました。

私は、これが「視点」だと思っています。

同じものでも、立つ場所を変えるだけで、見え方は変わります。

近くで見ている時には気づかなかったことが、少し離れて見ると見えてくる。

中にいる時には当たり前だったことが、外から見ると価値のあるものに見えてくる。

仕事でも同じです。

会社の中にいる時には、

「うちの会社はダメだ。」

と思っていたことが、外の会社を見ると、

「うちの会社にも、結構いいところがあるな。」

と気づくことがあります。

自分の人生も同じです。

「自分には何もない。」

と思っていた人が、誰かと話したことで、

「自分が普通だと思っていた経験が、実は他の人にはないものだった。」

と気づくことがあります。

問題そのものが変わったわけではありません。

自分が立つ場所を変えただけです。

だから私は、何かに行き詰まった時ほど、

「ちょっと違う場所から見てみよう。」

と思うようにしています。

前から見てダメなら、横から見る。

近くで見て分からなければ、少し離れて見る。

自分の立場から分からなければ、相手の立場から考えてみる。

日本にいて分からなかったことを、海外に行って初めて知ったように。

もしかしたら、今「当たり前」だと思っているものの中にも、少し場所を変えて見るだけで、価値のあるものがたくさんあるのかもしれません。

だから、たまには自分の人生を外から見てみる。

今まで当たり前だと思っていたものを、一度、別の場所から見てみる。

すると、今まで見えなかったものが見えてくるかもしれません。

私は、海外から日本を見て初めて気づきました。

そして、何世代も前の先祖から続いてきた無数の偶然まで考えて、もう一度思います。

「日本人、ラッキーだな。」

これも、私にとっては「視点」です。

おすすめの行動

今、自分が「当たり前」だと思っているものを一つ選んでください。

そして、

「もし自分が外から見たら、どう見えるだろう?」

と考えてみてください。

今日の一歩

今の自分を、少し離れたところから見てみる。

会社でも、仕事でも、家族でも、自分自身でも構いません。

いつもの場所から一歩離れて見るだけで、今まで気づかなかった価値が見つかるかもしれません。